小説コスメディナ(3) 紫陽花の雨雫
Date:2015/6/15
好きな花は何?って聞かれたら、一番に思いつくのは青い紫陽花(あじさい)。
あでやかに主張するような色ではないけれど、梅雨の曇り空のグレー色に静かに映える紫陽花は、とても美しいと思う。
雨上がりに雨の雫をたくさんのせながら、静かに、でも真っ直ぐにたたずんでいる紫陽花は、悲しみの涙にくれても、前に進んでいく女性のようにも見えた。
真夏の青空に咲く向日葵(ひまわり)のような、明るく輝く美しさもとても素晴らしいのだけれど、一方で、曇り空にこそ映える紫陽花もとても美しいと思うのだった。
悲しいとき、つらいときにこそあらわれる、人の魅力というのもあるのかもしれない。
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