マスカラの使用期限は3カ月?知らなかった化粧品の正しい保存方法
Date:2015/3/29
スキンケアやメイク用品の使用期限や正しい保存方法って、いざ聞かれるとちゃんとは知らないという人も多いのでは?!
大手化粧品ブランドや無添加化粧品メーカーに問い合わせをして調べてみました。
1. 各アイテム別の使用期限
はじめに、各化粧品のアイテム別に使用期限を調べてみました。
使用期限は公表されていないものも
大手化粧品メーカーの3社に問い合わせたところ、同じブランドの中でも違いがあったり、中には「使用期限は公表していない」というところもありました。
使用期限を公表していないのは、
- 配合されている成分によって使用期限は違ってくるため一概には言えない
- 使用期限をすぎたからと言って、すぐに劣化するわけではないから
- 逆に、使用期限以内であっても、使い方によっては劣化する可能性もあるため
といった理由があるようです。
でも、だいたいのイメージとしてスキンケア用品の使用期限は掴んでおきたいですよね!
個々の商品によって違いはあるものの、おおまかな目安を聞いてみました。
各アイテムのおおまかな使用期限
大手化粧品メーカー3社で聞いた、各アイテムの使用期限の目安です!
基礎化粧品:半年
直接肌につける基礎化粧品類(クレンジング・洗顔・化粧水・乳液・美容液・クリーム・オールインワン化粧品)はどれも、遅くとも半年以内に使いきるのが良いとのこと。
各社、1ヵ月~3ヵ月で使い切れるサイズや詰替えを用意するなど、早いサイクルで切り替えできるアイデアを活用しているそうです。
アイライナー:3ヵ月
目元のメイク用品の使用期限は短くて、なんと3ヵ月とのこと!
それは、雑菌の繁殖により肌荒れや炎症を引き起こすだけじゃなく、結膜炎や感染症の可能性もあるため。
また、ペンシルタイプよりも、リキッドタイプは特に早く使い切る方が良いそうです。
マスカラ:3ヵ月
マスカラもアイライナーと同じく、使用期限は3ヵ月!
ロングやボリュームなど目的ごとに複数持っている人も少なくないかも。
その分、使い切るのに時間がかかってしまいます…。
肌や目の負担を抑えるなら、1本を早く使いきるようにしましょう。
マスカラを3カ月で使い切らなきゃいけないなんて知らなかった…。
ちょっとショックです…!
日焼け止め:半年
紫外線散乱剤と紫外線吸収剤の2種類がありますが、どちらも半年で使いきるのがGOOD!
紫外線を跳ね返したり、変換させたりする成分を含む日焼け止めは、時間が経つとその効果も弱まってしまうそうです。
春から夏、秋までに1本使いきれるサイズを購入するのも良いアイデアですね。
化粧下地・コンシーラー :半年
化粧下地やコンシーラーの使用期限は、各社とも半年くらいとの回答。
スキンケアと同じく肌に近い存在なので、毛穴に雑菌が入り込んだりしないよう使用期限を守って使い切るのが良いそうです。
ファンデーション:半年
ファンデーションは、半年から一年とメーカーごとに意見が別れていました。
ただ、パウダーよりもリキッドタイプの方が、菌の繁殖スピードは高くなるとのこと。
できたら半年くらいで、どちらのファンデーションでも使い切るのが安心ですね。
フェイスパウダー:半年~1年
フェイスパウダーは、ファンデーションの上から使うメイク直し用なら1年、軽いメイクアップとして、ファンデ代わりに使う場合は半年が使用期限。
リキッドに比べてパウダーは雑菌の繁殖が弱いけど、肌に近い存在のため1年以内に使い切るのが良いそうです。
アイシャドウ:1年
アイシャドウもファンデーションの上から使うため、使用期限は1年とのこと。
ただし、肌の中でも目元は皮膚が薄いのが特徴です。
刺激を感じたら1年以内でも使うのをやめるようにしましょう。
また、アイライナーやマスカラと同じく目元のメイクなので、チップなどの付属品のお手入れは特にこまめにやっていきましょう。
チーク:1年
チークもアイシャドウと同じ考え方をしているメーカーは多く、使用期限は1年とのこと。
特にチークは、何年も同じアイテムを愛用している人が多く、中には「ブラシの洗浄をしていない」という人までいるそう…!
付属品のチップ類は、最低でも週に1度は洗浄して清潔にキープするのが大切。
また、品質の劣化を防ぐためにも、たくさんのコスメを少しずつ使うより、お気に入りのマストアイテムを早めに使い切るようにした方が良さそうです。
2. 保存料って肌に悪いの?代表的な保存料について調べてみた
通常の化粧品にはほぼ必ず保存料がふくまれていますが、無添加コスメでは保存料無添加ということをうたっているものも多いですよね。
化粧品の保存料って肌に悪影響なのでしょうか?
良く使われている主な保存料について調べてみました。
パラベンフリーの意味…パラベンは入ってないほうがいいの?
無添加化粧品でとくによく見かけるのが、「パラベンフリー」という表記。
これだけ見ると、パラベンってかなり肌に悪いのかな?と思ってしまいますが、実際どんな成分なのでしょうか?
実は、パラベンは石油系由来の殺菌防腐剤として、優れた力を発揮してくれる成分。
微量でも効果が発揮されるので、食品にも使われていて、化粧品への配合量も1%未満と少ないです。
ただ、体質によってアレルギーや皮膚疾患を招く可能性があって、“旧表示指定成分”に該当しているのも事実です。
パラベンには、化粧品の品質を維持する力はとても優れているのですが、体質によっては、肌トラブルの可能性というデメリットをもっているのです…。
そのため、パラベンによる肌トラブルの可能性を防いだ「パラベンフリー」のスキンケア用品が増えています。
ただし、パラベンフリーといっても、代わりに配合されている保存料が肌に合わない場合もあったり、キャリーオーバーといって、原材料の製造途中でパラベンが使われていても、それを表示する義務がないので、注意が必要です!
また、逆に、一切かわりの保存料や防腐剤が配合されていないのだとしたら、使用期限のチェックや衛生管理などを自分自身でしっかりしないといけません。
肌への刺激を抑えるため「パラベンフリー」を選んだのに、品質劣化させてしまって肌トラブルになってしまうのはもったいないですよね。
その他の主な保存料
パラベンに代わって使われていることの多い、主な保存料について調べてみました。
フェノキシエタノール
パラベンよりも安全性が高く、自然界にも存在する物質なので、よく選ばれている成分。
でも、パラベンに比べると殺菌防腐効果は劣るので、配合量は増えてしまいます。
BG(ブチレングリコール)
殺菌や防腐効果をもつBG(ブチレングリコール)は、無添加化粧品(※指定成分無添加の意味)でも人気の成分。
さらに、優れた保湿やビタミンCの抗酸化作用を兼ね備えているのもポイントです。
ですがパラベンと同じく、化学物質で作られた多価アルコール類なので避ける人もいます。
ペンチレングリコール
殺菌防腐効果に加え、優れた保湿作用をもつペンチレングリコールは、BGとの相乗効果で、より防腐作用を高められるのがポイント。
石油由来成分だけど、配合量をより抑えることができるのです。
だけど独特の臭いをもつため、無香料の無添加コスメでは避ける人もいます。
フェノキシエタノール、BG、ペンチレングリコールなどは、一部の無添加コスメでも配合されている成分です。
人によっては「これも立派な保存料!」「こんなの無添加じゃない!」と考えることも…。
でも、保存料が入っていても、ほとんどの人は肌トラブルをおこすことはありません。
保存料のおかげで、コスメの品質を落とさずに使い続けられることを考えると、保存料をやみくもに避けるのではなく、自分の肌に合うかどうかで判断した方が良さそうです。
3. 無添加化粧品はどう違うの?無添加化粧品の保存期間
いま見てきたように、化粧品の保存料には、品質劣化を防ぐ大切な役割があります。
それでは、保存料無添加の化粧品はどうやって保存料に頼らず、品質を維持しているのでしょう?
無添加スキンケア用品の販売をしている2社に、問い合わせをしてみました。
有名無添加化粧品ブランド「ファンケル」では?
”無添加化粧品”と言えば「ファンケル」が頭に浮かぶ人は多いはず。
ファンケルでは、防腐剤・殺菌剤・石油系界面活性剤・香料・鉱物油・紫外線吸収剤・合成色素のすべてを無添加のスキンケア用品を販売しています。
ファンケルの化粧品の保存期限
- 洗顔用品・・・未開封で3年以内 開封後は120日以内 (分包タイプは開封後すぐ)
- 化粧水・乳液・クリーム・・・未開封で1年以内 開封後は60日以内
ふつうだと約半年もつ基礎化粧品ですが、ファンケルの場合は、60日と、かなり短くなっています。
完全無添加化粧品「ピュアノーブル」では?
自然成分にこだわった、完全無添加化粧品のピュアノーブル。
一般的な化粧品では、激しい温度差を避けるため冷蔵庫での保管はNGなのですが、ピュアノーブルの化粧水や乳液では、冷蔵庫での保管を推奨されています。
防腐剤や保存料の代用品も配合されていないため、この一手間が必要なのです。
ピュアノーブルの保存期間について
- 化粧水・美容液・・・未開封で常温・冷蔵庫保存ともに1年 開封後は冷蔵庫保存で50日間(常温保存は不可)
- 保湿クリーム・・・未開封で常温・冷蔵庫保存ともに2年 開封後は常温保存で1年
- 洗顔石鹸・・・未開封なら常温保存で3年 開封後は常温保存で半年
ピュアノーブルの場合、クリームと石鹸は長めにもちますが、化粧水や美容液は冷蔵保存で50日です。
無添加化粧品を調べてみて
やはり防腐剤や保存料が入っていない分、保存期間が短く設定されていたり、取り扱いや保管方法が厳しく決められています。
一般的な化粧品とは違って手間はかかるけど、その分、保存料に刺激を受けてしまう人も安心して使えるのがメリットですね。
4. 冷蔵庫で保存はダメ?!化粧品の正しい保存方法
さいごに、改めて気を付けておきたいのが化粧品の保存方法。
化粧品の品質劣化を防いで、肌をきれいにするには、正しい保存方法や使い方を守るのが大切です!
基本的な保存方法は「温度差の少ない常温」で
「ひんやりして気持ち良いから」と、スキンケアを冷蔵庫で保管している人は要注意!
じつは、化粧品を冷蔵庫で冷やすのは、変質や再結晶によって成分が壊れてしまったり、肌トラブルを招く恐れがあり、化粧品を冷蔵庫で保存するのは間違いなのだそう…!
一般的な化粧品では、高温多湿を避けて温度差の少ない常温がベストな保存方法です。
ピュアノーブルのように「冷蔵庫保管」などの記載がとくに書かれている場合をのぞき、コスメは常温保管するようにしましょう・・!
化粧品の使い方で気をつけたいこと
それぞれのアイテム別に、使い方の注意点をまとめました。
チューブタイプ
- キャップやフタをしっかり締める
- 口の部分はなるべく触らない
- 空気を入れて膨らませたりしない
ボトルタイプ
- 他の詰め替え製品を使いまわさない
- 水やお湯を足さない
ジャータイプ
- 指で直接すくわずに、スパチュラを使う
- 多く取り出した分を戻さない
ポンプタイプ
- ヘッド部分を清潔にする(キャップがない場合、ホコリを取る)
- 詰替えでノズルを使いまわす時は、しっかり洗浄し乾かしてから
ファンデーションなどメイク用品
- フタをきちんとしめる(純正品のケースを使う)
- 購入日や使用開始日をメモに残しておく
- 割れたファンデーションやアイシャドウ、チークを指で固めない
- チップやパフ、スポンジは週に1度クリーニング
- 3ヵ月以上使ったパフ等は買い換えるのがベター
正しい保存方法や使い方を守ってより美肌に!
あらためて化粧品の使用期限や使い方を調べてみて、じつは知らないことがけっこうあったとびっくりしました…!
コスメの美肌効果を最大限に引き出すためにも、正しい保管方法をしっかりマスターしたいですね♪