ハイドロキノン
Date:2015/1/31
ハイドロキノンは美白に興味がある方なら聞いたことがある成分名かも。
ただ、その効果や副作用についてなどの正しい知識をお持ちの方は意外と少ないでしょう。
高い美白効果がありますが、薬としても使用されるほどの強力な作用があり、きちんとその特性を知っておかないとトラブルに繋がりかねません。
ここではハイドロキノンがどう肌へ作用するのか、副作用はどういうものがあるのかなど、使用上の注意を含めてご紹介いたします。
肌の漂白剤と言われるほどの美白力
ハイドロキノンは天然の物にも存在する成分です。イチゴ類やコーヒー、紅茶、麦芽などに含まれているものですが、還元作用があることから写真の現像、ゴムの酸化防止剤や染料としても古くから使われています。
現像作業をしていた人の手が白くなったことから美白作用があるということが発見され、アメリカでは主な美白成分として使用されています。
日本では医師の管理下のみで使用されていましたが、2001年に規制が緩和され、メーカーの責任下で化粧品にも使用されるようになりました。
ハイドロキノンはメラニン色素を産生させるチロシナーゼという酵素の働きを抑制させる働きがあり、さらにメラニン色素を作り出すメラノサイトという細胞自体を減少させる働きがあります。その作用によりシミ・ソバカスを防ぐことができます。
チロシナーゼ酵素活性化抑制効果はアルブチンの約100倍とも言われており、その高い効果から「肌の漂白剤」とも呼ばれ、クリニックではシミ・ソバカス・肝斑・炎症後色素沈着などの治療に使われてもいます。
強力がゆえ注意が必要
強力な作用があるというやはり気になるのが肌への刺激です。
化粧品に使用されているハイドロキノンは濃度が1~2.5%ぐらいとなっており、基本的には肌への刺激がほとんどありません。
濃度が5%以上になると肌へは良くないと言われています。5%以上の高濃度配合を謳う製品は避けるようにしましょう。
クリニックでは4%程度の高濃度配合のハイドロキノンが使用されることが多いようですが、肌が弱い方はかぶれたり刺激を感じたりすることがあるようです。
赤みやかゆみ、刺激を感じた場合はすぐに使用を中止してお医者さんへ相談してください。
ハイドロキノンは非常に安定性が悪く、酸化するとベンゾキノンという成分ができてしまい、その成分が肌へ強い刺激を与えます。
劣化したハイドロキノンは絶対に使用しないようにしましょう。
また、高濃度のハイドロキノンの長期使用は白斑を起こす可能性があると言われています。
事例は今のところありませんが、必ず医師の指示を守るのとともに、漫然と使い続けないよう注意をしておくとよいでしょう。
もう一つ気をつけたいのが紫外線。ハイドロキノンを塗った肌は紫外線の影響をダイレクトに受けやすい状態になっています。
ハイドロキノンを朝使用した場合は必ず日焼け止めを付けるようにしてください。
化粧品の場合、低濃度のため、そこまで注意する必要はありませんが、必ず製品の使用上の注意点をよく読むようにしてください。