ニコチン酸アミド
Date:2014/12/29
ニコチン酸アミドはマックスファクターが開発した「D-メラノTM」と表記された成分です。D-メラノTMはマックスファクターの商標名で、一般的な化粧品の成分表示では「ニコチン酸アミドW」と表記されます。このニコチン酸アミドは肌にどのような働きがあるのか、詳しくご紹介いたします。
メラニンの受け渡しを阻止する成分
ニコチン酸アミドは水溶性ビタミンであるビタミンB3(ナイアシン)の一種であり、別名「ナイアシンアミド」とも呼ばれています。ニコチン酸アミドは、肌荒れを改善する効果があり、チョコラBBにも含まれている成分で血管拡張作用や中性脂肪低下作用などがあり、不足すると「ペラグラ」と呼ばれる病気になる恐れがある、人間の体にとっては必要不可欠な成分です。
このニコチン酸アミドに美白作用があることにマックスファクターが着目して開発し商標登録されたのが「D-メラノTM」です。有効な美白成分として2007年に厚労省から認可されています。
これまでの美白成分の作用としては、「メラニンを作り出すチロシナーゼ活性を抑制する」、「メラノサイトを活性化する情報伝達物質を抑制する」という働きのものが多かったのですが、このニコチン酸アミドは別の働きでシミ・ソバカスを予防します。
紫外線や外的刺激によりメラノサイトが刺激を受けて作り出したメラニン色素は、メラノソームという袋に包まれて表皮細胞に受け渡しされ、ターンオーバーにより肌の表面へと送られていきます。
ニコチン酸アミドはこのメラニン色素が表皮細胞への受け渡しをブロックし、過剰なメラニン色素が肌の表面に出て、シミやくすみになるのを阻止してくれます。ただ、メラニンの生成自体を抑制することはできないので、メラノサイトが活性化する夏などは、他の働きを持つ美白成分と併用して使用するとよりシミ・ソバカスやくすみを予防することができるでしょう。
また、細胞を活性化させる働きもあるので、老廃物を排出し、顔色を明るくしてくれる働きもあります。
ビタミンなので安全に使用できる成分
上記で述べたように、水溶性のビタミンであり、体にとっては必要不可欠な成分で、たらこ・マグロ・カツオ・豚や牛のレバー・玄米・大豆などに含まれている成分です。そのため、副作用が起こることもほとんどありません。
血管拡張作用があるため、稀に赤みが出る方もいらっしゃるようなので、その場合は使用を中止し、皮膚科に相談しましょう。