美容皮膚科医に聞いてみた! シミの種類6つと、それぞれの原因

美容皮膚科医に聞いてみた! シミの種類6つと、それぞれの原因

シミは肌の悩みで多くの方が一番悩んでいるもの。病気ではなくてもとても気になりますよね。

シミ一つあるだけで5歳老けてみるとも言われています。そんなシミにはいくつか種類があるのはご存知でしょうか。

ここではシミの種類とそのシミができてしまう原因について、美容皮膚科医の先生にお聞きしたお話をもとに、詳しくご紹介します。

それぞれのシミの治療法、スキンケア方法についてはコチラの記事へ

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ライター:riica

美容医療関係の会社で働いていて、美容部員の経験もあります。

勤務先に美容皮膚科医の先生がいるので、最新の美容医学の知識をお聞きしながら、正しい情報をお伝えします!

シミのタイプとそれができる原因

シミのタイプは、大きく分けて6つ。

ここでは、それぞれの特徴と、シミができる原因をまとめました。

1. 老人性色素斑

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老人性色素班とは

一般的に「シミ」と呼ばれるものがこの老人性色素斑。

茶色みがかった色で境界明瞭、20代後半から発現しやすくなります。

大きさはさまざまで、顔以外にも手の甲、腕など主に紫外線が当たりやすい部位にできます。

また、隆起してくる場合もあります。(隆起すると、4の「脂漏性角化症」になります)

老人性色素班ができる原因

紫外線を浴びるとメラノサイトという皮膚の表皮層の一番下にあるメラニンを作り出す工場が活性化し、どんどんメラニンが作られていきます。

メラニンを作り出すのは、肌を外的刺激から守ろうとする防衛反応で本来悪いものではありません。

メラニンが作り出されても、通常は肌の生まれ変わり(ターンオーバー)によって排出されていきますが、その過程で、一部の肌細胞に紫外線や摩擦などの影響で突然変異や損傷がおこると、そこにあるメラノサイトはメラニンを多量に作り出してしまいます。

正常ではない細胞はターンオーバーも狂ってしまうので、肌にメラニンが溜まってしまい、老人性色素班になってしまいます。

2.ソバカス(雀卵斑)

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ソバカス(雀卵斑)とは

鼻を中心に両頬に散在する小さな色素斑のことです。

ソバカスは、子どもの頃からあるので判別はしやすいでしょう。

色白の方によく見られ、ソバカスもふつうのシミのように、紫外線により濃くなる可能性があります。
形は丸ではなく、三角や四角っぽい形をしています。

皮膚科でのレーザー治療で消すことはできますが、再発する可能性もあります。

ソバカス(雀卵斑)ができる理由

ソバカスは遺伝性があるもので先天性です。

一般的にご両親のどちらか、または近しい親族の方にソバカスがある方はその遺伝で発現する可能性が高いと言われています。

3.肝斑

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肝斑とは

30歳前後から目の周辺を除いた頬の高い位置や、額口周りなどに左右対称に地図のような形がうっすらと発現しはじめ、紫外線や摩擦の影響を非常に受けやすく、濃くなりやすいので注意が必要です。

一度出てくるとクリニックでも治療に時間がかかりますが、閉経すると嘘のように消えてなくなることがあるというのも特徴です。

老人性色素斑と間違えられることも多いですが、「左右対称に現れる」「目の周りにはできない」「月経の周期で濃さが変わる」などが見られたら肝斑の可能性が非常に高いです。

肝班ができる原因

ホルモンジミ」とも呼ばれており、一番の原因としてあげられるのは女性ホルモンです。

なぜ肝班と女性ホルモンが関係していると考えられているのかを、美容皮膚科医にお聞きしたところ、「プロゲステロンが低下して、エストロゲンが相対的に優勢になると、子宮筋腫や子宮内膜症などの症状を引き起こすことがありますが、肝斑もそれに付随して起こる現象の一つなのです。」とのことでした。

ホルモンバランスにかかわる出産やピルの服用などでも発現することがあり、閉経すると肝斑が薄くなったりなくなったりもするそうです。

女性ホルモンが関係しているので、女性に多く見られるものですが、男性にも女性ホルモンがあるので、女性ホルモンの働きが強くなれば肝斑はできることがあるそうです。

また、ホルモンバランスはストレスが大きく関与しているので、強いストレスを感じることで肝斑が濃くなる可能性もあります。

4.脂漏性角化症

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脂漏性角化症とは

角質細胞の増殖により、イボのように膨らんだシミを指します。

30代以降に発現しやすく、こめかみや神の生え際にできることが多いのですが、顔以外の体にもできることがあります。

色は白っぽいものから茶・黒色っぽいものまでとさまざまです。中には痒みを伴うものもあります。

色が濃いものはホクロと似ているので見間違えやすいですが、放置しておくと大きくなる可能性があります。

脂漏性角化症ができる原因

紫外線や加齢により発現するのが一般的ですが、脂漏性角化症ができやすい体質というのは遺伝的要因もあると言われています。

老人性色素班が進行することにより、徐々に盛り上がりが出ていて脂漏性角化症になることもあります。

5.ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

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ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)とは

成人になってから頬や額の両側に発現する、ソバカスよりも大きく、グレーから紫がかったアザの一種です。

他のシミと間違えやすく、肝斑と混在すると判別しにくいものです。

他のシミは表皮内のメラニンが増えているのに対し、ADMは真皮内にメラニンがふえているというのが特徴です。

そのため、治療にも時間がかかります。

ADMができる原因

このADMはどうしてできてしまうのか、美容皮膚科医に伺ったところ、

「本来メラニンを作り出すメラノサイトは表皮層にしかありません。しかし、何らかの原因で真皮層にメラニンを作り出してしまうことでADMができてしまいます。

その原因ははっきりしておりませんが、できやすいのは遺伝性が関係している可能性があると言われています。」とのことでした。

原因は明らかではないですが、遺伝性のもので、成人してから出るのが特徴です。

真皮にあるといっても、見た目では表皮のシミと見分けがつかないことも多いので、医師に診てもらうようにしましょう。

6.色素沈着

色素沈着には大きく分けて炎症性色素沈着と、花弁性色素沈着の2種類があります。

炎症性色素沈着

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皮膚が何らかの原因で炎症を起こし、その炎症後、肌に茶~黒っぽく色が残った状態を炎症性色素沈着と言います。

時間とともに消失しますが、紫外線の影響で濃くなることがあるので薄いうちにケアするのが早期改善の近道です。

炎症性色素沈着ができる原因

主にニキビ跡やアトピー性皮膚炎、傷跡、レーザー治療で炎症を起こした後にできることがあります。

特に、黄色人種はメラニン色素が白人に比べると多いため、炎症性色素沈着を起こしやすくなっています。

皮膚は、炎症すると活性酸素が発生してメラノサイトを活性化させてしまうため、メラニン色素が増えて肌が黒くなってしまうのです。

花弁状色素沈着(花弁状色素班)

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日焼けを繰り返すことによって、肩や背中にできることがある色素沈着を、花弁状色素沈着(花弁状色素班)と言います。

茶~黒っぽい色をしており、花びらが散ったような形をしているためこのように呼ばれています。

花弁状色素沈着(花弁状色素班)ができる原因

海水浴などで強い日差しを浴びると、「サンバーン」という状態を起こします。

サンバーンとは、紫外線UV-Bを長時間浴びることで肌の奥の真皮層まで到達し、細胞に傷をつけることで赤く炎症を起こすことを言います。

海や夏の野外での運動後、肌が真っ赤になったり水ぶくれができてしまっていたり、その後皮が剥けるほどになっていたらそれはサンバーンです。

その状態がおさまった後に、紫外線から肌を守ろうと作りだされたメラニンが花弁状色素沈着として現れるのです。

自分にできているシミの種類を知り、正しいケアを行うことでシミを予防することができますが、シミは種類が多く、ケア法を間違えると悪化してしまうものもあります。

判別が難しいものは、必ず医師の診察を受けるようにしましょう。

それぞれのシミのスキンケア方法についてはこちら

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